十日夜
伝統行事「十日夜(とおかんや)」の「わら鉄砲」
上田市高齢者クラブ連合会 武石高齢者クラブと保育園児との交流の様子が、丸子テレビ放送で紹介いただきましたので、ご覧ください。
「十日夜」について
「十日夜」(「広辞苑」)
10月10日の夜。東日本で、この日、刈入れが終って田の神が山に帰るといって祭る。西日本の亥子(いのこ)とともに重要な農村行事。
「十日夜」(「武石村誌 第三篇 民俗」(平成元年12月20日発行)抜粋)
旧暦10月10日の夜を「十日夜(とおかんや)」といい、かかしを祭る日だとされている。田んぼのかかしを全部集めて庭に立て、餅をついて大形の白餅一つを盆に盛って膳に据え、畑から抜いて来た葉付の大根二本を箸として添え、茶の間か座敷の障子をあけて供えておいた。また、餅を盆の代わりに釜のふたの上に載せ、みの中に入れて供える家もあった。この日を「大根の年取り」などともいった。
子供たちは、わらの中にみょうがの枯れたものを入れ、それを束ねて縄で千段巻きにして、わら鉄砲を作った。夕食が済むとわら鉄砲を地面にはたきつけ「十日夜のわら鉄砲夕飯くったらぶったたけ」などと言った。
春以来稲作の成長を見守ってくれたかかしを、田の神のより代(しろ)と考えて、かかしを祭ることで、田の神への感謝の日としたわけである。また、わら鉄砲ももぐらを追うためと伝えているが、作物の実りを見守ってくれた田の神さんが帰られるのを、送るためのまじないであるとも言われている。